Keywords用語解説

アダム・ヴァイスハウプト

#03

パヴァリア光明結社を構成する錬金術師たちの頂点に君臨する統制局長。

自身もまた超高位の錬金術師であり、
構成員たちが行使する錬金術のすべてを同等以上に使いこなせる。

#11

その正体は、先史文明期以前に造られ、
打ち棄てられた人形――ヒトのプロトタイプである。

廃棄理由は、「完全と完成していた」から。

造物主が求めた機能・性能を一通り備えていた反面、
それ以外の一切と合切を備えていなかったため、発展性がないと結論付けられ、
ヒトへの正式採用が見送られた経緯がある。

粉砕処理の予定であったが、縛鎖を解き放って逃亡。
さしたる興味すら失った造物主からも放置され、そのまま歴史の裏側に身を潜めていた。

その後、造物主への愛憎から、
正式採用された不完全な群体(ヒト種)を超え、
さらには造物主へと並び立とうと思い至る。

それが、錬金術師による組織結成の発端である。

自身を頂点とするために、
完全への憧憬と希求を、理念と定めたパヴァリア光明結社。

完全と完成しているがゆえに、
造物主へと至る、新たな力や方策を構築できないという自身の無能も、
結社に属する他の錬金術師たちに任せるというヤリカタで補填するのであった。

パヴァリア光明結社の切り札であるラピス・フィロソフィカスも、
アダムが振るう四大元素(アリストテレス)も、黄金錬成も、ティキも、すごい帽子も、
すべては誰かの研鑽の果てに敷かれた「道」である。

無能にして完全なアダムはいつだって、
誰かが敷いた道を歩き、目的に向かって余裕の笑顔で邁進している。

#13

天のオリオン座を、
神いずる門と力任せに開闢した結果、著しく消耗したアダム。

シンフォギア装者との決着に際し、
自身の出力不足分を補うためにと当て込んでいたディバイン・ウェポンも
神殺しの一撃にて失われてしまう。

不利に傾いていく状況を打開すべく、
アダムはついに、
自身を美形に保ってきたエネルギー(かなり膨大)を攻撃力に配分する。

つまり頭に角を戴いた、醜悪なる黒山羊を思わせるこの姿は、
アダムの最終決戦形態であると同時に、
プライドと羞恥心の奥に隠し続けたかった真の姿でもある。

余談であるが、
19世紀にパヴァリア光明結社に属していたとされる錬金術師の一人は、
アダムの真の姿を知る機会があり、
その姿を錬金術を体現する言葉と共に絵に描いたとされる。

神の力を求め、
その高みと並ぶ事を目指した人形の本質は、
どこまでも悪魔的な異形であった。

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